遠い未来の話。
そこには粉々になっても再生できるカラダをもつ宝石たちが存在していました。
地上の生物が海に沈み、海底の微小生物に食われて無機物となり、長い時間をかけ結晶となりました。
それが主人公のフォスフォフィライト(通称フォス)をはじめとする、28人の宝石たちなのでした。
そんな彼らを装飾品にしようと、月人(つきじん)が襲い掛かりにやってきていました。
宝石たちは月人との果てしない戦いが続く中、各々が戦闘や医療などといった向いている仕事に就いていました。
フォスは、あらゆる仕事に適正がないと見なされ、自他共に認める「役立たず」でしたが、ようやく先生から与えられた仕事は、幅広く物事を記録する博物誌の作成でした。
本当は月人との戦いに参加したいフォスですが、宝石たちの中でもひときわ脆く壊れやすいため戦闘には参加できず、不本意ながらも博物館誌の活動を始めることになります。
その活動の中で、フォスは仲間である博識なシンシャと関わるようになります。
そして彼にも孤独な悩みがあることを知り、助けたいと思うようになります。
様々な経験をする中、フォスは疑問を抱くようになります。
月人と金剛先生の間には何か秘密の関係があるのではないか?
そもそもなぜ月人と戦わなくてはならないのか。
さらには、この世界の成り立ちに疑問を抱くまでになっていくフォス。
宝石たちは皆、仲間想いで優しくて美しい。
フォスをはじめとする宝石たちは、自己と仲間と世界の抱える問題に戸惑い葛藤しながらも、戦い続けなければなりません。
ジャンルとしてはバトル漫画になりますが、主人公たちが宝石というだけあって、戦闘シーンにも独特の美しさや不思議なセクシーさがあります。
その為、激しい汗臭いバトルが苦手な方でも読みやすく、女性の方も楽しみやすいと思います。
果たしてフォスら宝石たちは、無事に真相を解明し、解決への道筋を見い出せるのでしょうか。
美しいけれども哀しく、強いけれど脆い。そんな宝石たちの物語です。