漫画「キン肉マン」はかつては1980年代に連載されていたプロレス系格闘漫画です。
主人公キン肉マン(キン肉スグル)が様々なライバルとのプロレスの試合を通じて育まれる男の友情などを描いた作品です。
キン肉マンが故郷であるキン肉星の大王に即位したところで連載がストップしていましたが、2010年になりまた連載がスタートしています。
コミックス第38巻からは新シリーズとして完璧超人始祖編がスタートしました。
キン肉マンという作品にはその登場する超人たちの所属カテゴリーがあり、正義超人、悪魔超人、完璧超人などがあります。
主人公キン肉マンは正義超人の所属であり、コミックス38巻から60巻までで完璧超人始祖編が終了しました。
連載はまた新しいシリーズに突入して続いていますが、今回はこの完璧超人始祖編について書きます。
以前に連載された「夢の超人タッグ編」で初めて完璧超人というカテゴリーの超人が登場してきます。
この時にはネプチューンキング、ネプチューンマン、ケンダマン、スクリューキッドという4人がこの完璧超人として登場しますが、キン肉マンを中心とする正義超人の前に敗れ去ってしまいます。
もしこの時に完璧超人側が勝利していたら地球にやってくる予定であった完璧超人軍の本隊の超人たちが続々と登場してきます。
そして正義超人軍、悪魔超人軍、完璧超人軍と3つの勢力が入り乱れての戦いが繰り広げられていきます。
地球では完璧超人の代表であるネプチューンマンと悪魔超人の代表であるアシュラマンと正義超人の代表であるテリーマンの3者の間で平和条約が締結しますが、完璧超人本隊はこれを不服として全面戦争を仕掛けてくるのです。
最初に登場する完璧超人は「完璧・無量大数軍」という超人たちでしたが、戦いのさなかで完璧超人のルーツともいえる完璧超人始祖という10人の超人と元々は神であった超人閻魔など大きな敵が登場してきての戦いへと変わっていきます。
コミックの感想
この「キン肉マン」の38巻から60巻までの完璧超人編はなかなか見どころがあって面白かったです。
以前に連載されていた「夢の超人タッグ編」で完璧超人の存在が明らかになり、その数も多くいることが分かっていましたのでどこかでそれを描くのだろうとは考えていましたがここで登場させてきました。
この「キン肉マン」ではお約束ともいえる過去の設定を覆すというのがありますが、今回もまた炸裂していました。
それは悪魔将軍についてです。
以前の連載では悪魔将軍ことゴールドマンは弟シルバーマンとの兄弟喧嘩によって頭だけの超人となり、肉体の部分は悪魔六騎士が操っていました。
しかし今回は悪魔将軍は悪魔六騎士がいるのに存在していましたし、元々は完璧超人だったという相変わらずのよくわからない設定です。
しかし悪魔将軍の強さは相変わらずであり、今回のシリーズでも超人閻魔こと完璧超人のドンであるザ・マンを見事に倒してしまいます。
そしてこの完璧超人始祖編の象徴ともいえる超人はもう1人ネメシスがいます。
ネメシスは元々はキン肉マンと同じキン肉族出身でありながら完璧超人になったという経歴を持っています。
キン肉マンの祖父にあたるキン肉タツノリの弟サダハルがネメシスの正体なのですが、キン肉マンとの同門対決は面白く見られました。
完璧超人には試合に敗北したら自害するというルールがあるのですが、結局今回はネメシスとピーク・ア・ブーという2人の超人はまだ生きています。
ほかの敗北した完璧超人の気持ちとしては複雑なものがあるでしょう。
このシリーズでは過去に1試合だけしか見ることができなかった悪魔超人たちも多数見られましたし、その意味ではよかったと思いますね。
現在この「キン肉マン」はまた新シリーズに突入し、ここではウルフマン、ティーパックマン、カレクック、カナディアンマンというどちらかといえばマイナーな超人たちが多数登場してきていますのでこの新シリーズの展開も非常に楽しみに見られます。